Box Relayは、コンテンツを中心とした繰り返し実行可能なビジネスプロセスを自動化する、柔軟かつ効果的な手段を提供します。高い柔軟性を備えているため、構成要素のバリエーションが異なる多様なワークフローを構成することもできますよん。それはいいですね。
Relayでワークフローを開始するためのトリガーは、次の4種類から選択できます。
- ファイルイベント
- フォルダイベント
- メタデータを含むファイル
- タスクイベント
選択するトリガーに応じて、その後複数のオプションを選択できます。
重要
作成できるのは、自分が所有または共同所有しているフォルダを使用したワークフローのみです。
ファイルイベントのオプション
ここでは、ファイルに対して発生するイベントや、ファイルで発生するイベントのタイプを指定して、ワークフローを開始します。
例えば、このワークフローは、ファイルがアップロード、コピー、移動されたとき、ロックまたはロック解除されたとき、電子すかしが追加されたとき、セキュリティ分類が適用されたときなどに開始できます。
次に、このイベントが発生する場所の選択、つまり、ファイルがあるフォルダや、ファイルの移動先またはコピー先となるフォルダを指定します。それには、[フォルダの選択]をクリックし、表示される手順に従って、目的のフォルダを指定します。
(イベントとして分類の適用を選択した場合、フォルダを選択する前に、適用する分類を選択する必要があります。Boxの分類に関する詳細)
フォルダイベントのオプション
ここでは、フォルダに対して発生するイベントや、フォルダで発生するイベントの種類を指定して、ワークフローを開始します。
例えば、このワークフローは、新しいフォルダが作成されたとき、既存のフォルダがコピー、移動、削除されたとき、コラボレータが追加されたときに開始できます。ファイルイベントの場合と同様、このイベントが発生する場所の選択、つまり、トリガーされたこのフォルダがあるフォルダや、このフォルダの移動先またはコピー先となるフォルダを指定することです。それには、[フォルダを選択]をクリックし、表示される手順に従って、目的のフォルダを指定します。
メタデータを含むファイルのオプション
この場合、[メタデータを含むファイル]を選択すると、指定したテンプレートがファイルに適用された時点で、ワークフローが開始されます。
組織でメタデータを有効化していないと、Relayはメタデータを使用するワークフローを完了することができません。通常、メタデータはほとんどの組織で有効化されています。メタデータが有効化されているかどうか不明な場合は、Box管理者にお問い合わせください。
1つ以上のメタデータ属性のペアおよび値を追加して、ワークフローを開始するコンテンツをさらにフィルタすることもできます。このように、ワークフローを構成するファイルの種類を非常に細かく設定できるようになっています。例えば、一定の予算金額を超えた特定のベンダーの契約といった設定が可能です。
このような設定を行うには、メタデータテンプレートを選択した後で、[条件の追加]をクリックします。[属性の選択]メニューが表示されます。[属性の選択]の下矢印をクリックすると、個別に指定できるすべてのメタデータ値のドロップダウンリストが表示されます。
次の例では、Background Check Alertメタデータテンプレートが適用され、開始日が6月14日であるファイルに対してのみワークフローが開始されるように制限しています。
ファイルイベントやフォルダイベントの場合と同様に、次に行うのは、このイベントが発生するフォルダを指定することです。それには、[フォルダを選択]ボックスをクリックし、表示される手順に従って、目的のフォルダを指定します。
タスクイベントのオプション
ここでは、担当者が一般タスクを完了したときに、ワークフローを開始または続行します。
承認タスクを承認または拒否したときにもワークフローを開始します。
結果の操作
選択したトリガーの種類に関係なく、次は結果を指定します。結果の選択肢は若干異なります。
- ファイルイベントの場合、結果を指定するプロセス自体はトリガーを選択するプロセスと基本的には同じです。
- フォルダイベントの場合も、結果を指定するプロセス自体はトリガーを選択するプロセスと基本的には同じですが、例外が一点あります。
- フォルダの結果で[分類を適用]を選択した場合は、[分類を選択]のドロップダウン矢印をクリックして、目的のセキュリティ分類をクリックする必要があります(コラボレータのみ、社内ユーザーのみ、短期の共有など)。
- 選択した分類ポリシーを、そのフォルダのファイルやサブフォルダに設定されている他のすべてのセキュリティ分類よりも優先させる場合は、[既存のすべての分類をこの値で上書き]をチェックします。
メタデータとタスクの結果を作成するプロセスは、メタデータとタスクイベントを作成するプロセスとは異なります。これについて以下で説明します。
メタデータの結果のオプション
トリガーイベントの結果として、以下の操作が可能です。
- メタデータテンプレートを適用するファイルまたはフォルダを指定したら、適用するメタデータテンプレートを指定する。
- そのテンプレートにメタデータ属性を追加またはアップデートする。
次に例を示します。
- 新たに作成されたプレスリリースに「プレスリリース」メタデータテンプレートを適用します。
- このテンプレートの属性の1つが「ステータス」であったとします。
- プレスリリースの作成時に、そのステータスが「進行中」>「レビュー中」>「承認済み」に各ステップで変化するようなワークフローを作成します。
同じテンプレート内で複数の属性を指定したり、適用したりすることはできますが、複数テンプレートに属性を適用することはできません。メタデータ値を複数テンプレートに適用するには、テンプレートごとに個別の結果を作成する必要があります。
結果にメタデータテンプレートを適用し、変更する属性を指定するには:
- [次のアクションを選択してください。]で、[メタデータの追加]をクリックします。
- [メタデータテンプレートを適用するファイルを選択してください。]で、ファイルを選択します。
- これで、選択したファイルにテンプレートが追加されます。
- [適用するメタデータテンプレートを選択してください。]で、ボックス内の任意の場所をクリックし、メタデータテンプレートのリストを表示します。
- 使用するテンプレートをクリックします。
- メタデータの属性と値の両方を追加する場合は、[値の追加]をクリックします。次に、[属性の選択]をクリックします。表示される属性のリストから、適用する属性を指定し、その横にある下矢印をクリックして値を選択します。
上記の手順を繰り返し、メタデータ結果を追加して、ワークフローのステータスを適切に反映するようにメタデータの属性と値を変更します。例えば、プレスリリースのワークフローで、ステータス属性を選択し、リリースがレビュー担当者に転送されるときにレビュー中の値を追加します。リリースを公開する準備が整ったときに、ステータス属性が承認済みとなる結果を作成します。
組織に適したメタデータ構造を作成する方法を参照してください。
タスクの結果のオプション
トリガーイベントの結果として、タスクを割り当てることができます。例えば、指定したフォルダにベンダーが契約の提案書をアップロードすると、そのファイルをレビューまたは承認するタスクが特定のユーザーに割り当てられるように構成できます。また、ユーザーに割り当てたタスクが拒否された場合にワークフローをルーティングし直すこともできます。タスクが承認または完了すると、Relayはワークフローを自動的に進めます。
4つのトリガーのいずれでも、タスクの結果を発生させることができます。
タスクの結果を作成するには
- [結果]ボックスで、[タスクの割り当て]をクリックします。
- タスクの種類を決定します。担当者にタスクの承認または拒否だけを求める場合(例えば、予算の承認または拒否など)は、[割り当てるタスクの種類を選択してください]で[承認タスク]をクリックします。その他のアクティビティ(例えば、ブログのコピーと編集、請求書への記入など)の場合は、[一般タスク]をクリックします。
- [タスクの詳細を入力してください。]で、[担当者]ボックスをクリックし、担当者の名前またはメールアドレスの最初の何文字かを入力します。候補となる担当者のリストが表示されるので、目的の担当者をクリックします。
- このワークフローを最初に開始したユーザーにタスクを割り当てることができます。このユーザーは、ワークフローを開始したユーザーとしてタスクの割り当てが可能なユーザーのリストに表示されます。たとえば、融資引受会社のグループの1人がレビューと承認のために融資申請書を提出する場合などの、グループ内の任意のユーザーが開始できるワークフローを作成する際に活用できます(特定の状況では、ワークフローを開始したユーザーが実際にワークフローを開始するユーザーではない場合があります。詳細については、この記事の最後にある注意事項を参照してください)。
- 1つのタスクを複数のユーザーに割り当てることができます。
- 1つのタスクを複数のユーザーに割り当てた場合、担当者全員がタスクを完了しないとRelayではワークフローを進めることができません。担当者のうち1人がタスクを完了した時点でワークフローが進むようにするには、[担当者のうち1人がタスクを実行すればこのタスクは完了とする]をチェックします。
- [メッセージ]ボックスに、タスクの具体的な説明を入力します。
- 必要に応じて、ユーザーがこのタスクを完了するために許容される日数や時間数を入力します。
- [関連ファイル]ボックスで、タスクを割り当てるファイルを指定します。
タスク担当者がタスクを拒否した場合、デフォルトでは、ワークフローが終了します。ここでは、次の3つのオプションが用意されています。
- 何も実行せず、[フローを終了]をデフォルトのままにする。
- Relayを以前のタスクの結果に戻し、実質的にその時点からワークフローをやり直す。
- 一般タスクを割り当てる。
- この一般タスクは、必要に応じてワークフローを開始したユーザーに割り当てられます。
Relayを前のタスクの結果に戻すには
- [結果(結果の番号)に移動]をクリックします。
- 前のタスクの結果(一般タスクまたは承認タスク)を選択する必要があります。例えば、タスクが拒否された場合に、ファイルのコピー操作やメタデータの更新操作を選択することはできません。
- ワークフローの(まだ実行されていない)後のタスクの結果を選択することはできません。
一般タスクを割り当てるには
- [一般タスクを割り当て]をクリックします。
- これは、レビューサイクル構築の際などに有効です。例えば、上長が契約書を拒否した場合、契約書を最初の営業担当者に戻すことができます。営業担当者は契約書の条件を適宜変更し、再度承認を依頼するワークフローを上長に戻すことができます。
- 割り当てることができるのは、承認タスクではなく、一般タスクのみです。
- この一般タスクが完了した後の処理内容を選択します。
- 前のタスクの結果からプロセスを続行します。
- タスクの拒否時に実行するように設定されているタスクの結果からプロセスを続行します。
他のイベントと同様、Relayは拒否されたタスクをログに記録して追跡します。拒否が原因で繰り返されているステップは、個々の連続したイベントとして追跡されます。
ファイルのアップロードがワークフローのトリガーの場合、あるユーザーがBoxファイルリクエストリンクを介してファイルをアップロードしても、Relayはワークフローを開始したユーザーとして、実際にファイルをアップロードしたこのユーザーではなく、ファイルリクエストリンクの作成者を割り当てます。
他のすべての場合(ドラッグアンドドロップやファイルエクスプローラまたはFinderから選択してファイルをフォルダに直接アップロードする場合を含む)では、ワークフローを開始する操作を実行したユーザーがワークフローを開始したユーザーになります。
- 複数の結果や複数のタスクが割り当てられている場合は、ワークフローのステップのリストを追跡するのがやや困難になることがあります。左側のナビゲーションで、折りたたみ可能なワークフローのサマリービューを使用すると、作成しているワークフロー全体の概要をすばやく確認できます。
- 拒否時のタスクによりワークフローのあるステップが再実行されるように設定されている場合に、ファイルのコピーが繰り返されると孤立したファイルが生成され、バージョン管理に影響を与える可能性があります。そのため、ファイルのコピーではなくファイルの移動を検討することをおすすめします。